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片口鉢


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ページID:0001790 更新日:2022年1月17日更新 印刷ページ表示

珠洲片口鉢の画像1珠洲片口鉢の画像2

珠洲片口鉢

すずかたくちばち

  • 出土地未詳
  • 器高13cm、口径30cm、底径11.6cm
  • 12世紀後半(平安時代末)

 すり鉢は、日本食に欠くことのできない調理具である。そのすり鉢が出現したのは平安時代末で、全国の中世窯で焼かれ、珠洲でも主力商品として大量生産されている。
 古代の鉢は、突きこねる用途に適するよう、深めに作られており、こね鉢ともいわれる。それに対して中世の鉢は、本品のようにスリコギを回すのに適するように浅めで、すり潰した食材をかき出す口が作られていることから、すり鉢または片口鉢といわれる。しかしごく初期のすり鉢には、おろし目がつけられておらず、本品でもヘラ記号(写真右)が刻まれているのみである。[鉢の文様]参照