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本文
しょういんいろえぼたんからじしずひらばち
牡丹と唐獅子が器面いっぱいに描かれる大胆な構図と、釉を厚く盛り上げる手法は、九谷風を意識したものであり、底部には「九谷」「本山」の銘が入る。赤、青、紫、緑、黄の五色を基本とする正院焼において、牡丹の桃色は珍しい。 次兵衛の本業は染物であったが、塗り物や彫刻もこなす手先の器用な人であった。こうした絵付けの多くは本人の手になるものとみられるが、長谷川文龍、山崎雲山、赤絵勇次郎の絵付けも知られており、また九谷からも陶工が往来していたらしい。