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国民健康保険で受けられる給付
療養の給付(疾病や負傷などで医療機関を受診する場合)
医療費の一部(一部負担金)を医療機関へ支払うことで、残りの医療費を現金ではなく現物(医療サービスの提供)として受け取ることができます。
入院時食事療養費
入院時に以下に示す食事代の一部(標準負担額)を負担することで食事療養費として受け取ることができます。
一般(下記以外の人) | 460円 | |
---|---|---|
(住民税非課税世帯、低所得者1・2を除く。) |
260円 | |
|
90日までの入院 | 210円 |
過去12か月で 90日を超える入院 |
160円 | |
低所得者1(70歳以上) | 100円 |
※住民税非課税世帯と低所得者1・2の人は「限度額適用・標準負担額減額認定証」が必要です。
療養費(全額自己負担した場合)
いったん医療費を全額自己負担した場合、事後に支給申請して必要と認められる場合、療養費として現金が支給されます。下記のいずれも、医師の診断書や意見書、領収書などの書類が必要となります。
- やむを得ず被保険者証を提示せずに医療機関を受診した場合
- 柔道整復師の施術を受けた場合
- 医師が必要と認めた治療用補装具の代金
- 医師の同意を得て、アンマ、はり、きゅうを受けた場合
- 輸血で生血を使った場合
- 海外で治療を受けた場合(治療目的の渡航は除く)
高額療養費(同月内の医療費が高額になった場合)
1か月(月の初日から末日まで)の医療費が自己負担限度額を超えた場合、申請することによって高額療養費が支給されます。
70歳未満の人の自己負担限度額
所得区分 | 3回目まで | 4回目以降※1 | |
---|---|---|---|
ア | 基礎控除後の所得 901万円超 |
252,600円+(医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
イ | 基礎控除後の所得 600万円超901万円以下 |
167,400円+(医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
ウ | 基礎控除後の所得 210万円超600万円以下 |
80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
エ | 基礎控除後の所得 210万円以下 (住民税非課税世帯を除く) |
57,600円 | 44,400円 |
オ | 住民税非課税世帯 | 35,400円 | 24,600円 |
※1 過去12か月以内に4回以上高額療養費の支給があった場合。
70歳以上75歳未満の人の自己負担限度額
外来+入院(世帯ごと) | |
---|---|
現役並み3 (課税所得690万円以上) |
252,600円+(1か月の総医療費-842,000円)×1% (4回目以降は140,100円)※1 |
現役並み2 (課税所得380万円以上690万円未満) |
167,400円+(1か月の総医療費-558,000円)×1% (4回目以降は93,000円)※1 |
現役並み1 (課税所得145万円以上380万円未満) |
80,100円+(1か月の総医療費-267,000円)×1% (4回目以降は44,400円)※1 |
外来(個人ごと) | 外来+入院(世帯ごと) | |
---|---|---|
一般 | 18,000円 <年間(8月~翌年7月) 上限 144,000円> |
57,600円 (4回目以降は44,400円)※1 |
低所得者2 | 8,000円 | 24,600円 |
低所得者1 | 15,000円 |
※1 過去12か月以内に4回以上高額療養費の支給があった場合。
高額医療・高額介護合算制度
年間(8月~翌年7月)の医療費が高額になった世帯に介護保険の受給者がいる場合、国保と介護保険の限度額を適用後に、合算して下記の限度額を超えた場合は、その超えた額が支給されます。
70歳未満の人の自己負担限度額
所得区分 | 限度額 | |
---|---|---|
ア | 基礎控除後の所得 901万円超 |
212万円 |
イ | 基礎控除後の所得 600万円超901万円以下 |
141万円 |
ウ | 基礎控除後の所得 210万円超600万円以下 |
67万円 |
エ | 基礎控除後の所得 210万円以下 (住民税非課税世帯を除く) |
60万円 |
オ | 住民税非課税世帯 | 34万円 |
70歳以上75歳未満の人の自己負担限度額
所得区分 | 限度額 |
---|---|
現役並み3 (課税所得690万円以上) |
212万円 |
現役並み2 (課税所得380万円以上690万円未満) |
141万円 |
現役並み1 (課税所得145万円以上380万円未満) |
67万円 |
一般 | 56万円 |
低所得者2 | 31万円 |
低所得者1 | 19万円※2 |
※2 介護サービス利用者が世帯内に複数いる場合は31万円。
限度額適用認定証、限度額適用・標準負担額減額認定証
事前に申請することで、医療機関窓口での自己負担が自己負担限度額までになります。
移送費
医師の指示によって、やむを得ず病院へ移送されたときに支給されます。
出産育児一時金
国保被保険者が出産した場合に支給されます。(42万円、産科医療補償制度対象でない場合40万4千円)
葬祭費
国保被保険者が亡くなられた際に、葬祭を執行した方に葬祭費が支給されます。(定額 5万円)
訪問看護療養費
費用の一部を支払うことで、訪問看護ステーションなどを利用することができます。
特定疾病療養受療証
高度な治療を長期間継続して行う必要がある先天性血液凝固因子障害の一部、人工透析が必要な慢性腎不全、血液凝固因子製剤の投与に起因するHIV感染症の人は、特定疾病療養受療証(申請により交付)すれば、自己負担は1か月1万円(人工透析を要する70歳未満の方は世帯所得600万円超で2万円)までとなります。