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梵鐘
梵鐘(ぼんしょう)
彫りの深い竜頭のつく笠、笠から鐘身部にかけてナデ肩の造りには、現代の梵鐘にみられない造形美がある。初代宮崎寒雉の作ということで、第二次世界大戦の金属回収を免れた。市内では最も古い延宝7年(1679)の鋳造品である。
鐘身には下記のような銘文が彫り込まれている。
能州珠洲郡飯田町
落合乗光寺
願主先住釈豊皆
鎌倉権五郎景政末孫長屋
当住釈慶祐
延宝七己未年五月廿八日
冶工 加州金沢住宮崎彦九郎儀一
同息 宮崎彦三郎義治
小工 能州仲居住宮崎九郎兵衛吉家