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木造延命地蔵菩薩坐像
木造延命地蔵菩薩坐像(もくぞうえんめいじぞうぼさつざぞう)
像高315cm、県内最大の木造延命地蔵。製作時期は、室町後期~近世と、幅がある。大きさを感じさせない均衡美をもつ優品である。
本像を所蔵していた須須神社別当高勝寺は、多くの修験者が集う能登屈指の大寺であったが、明治の神仏分離令以後、寺号を廃し、火災にも遭って多くを失った。その後金沢から高勝寺跡に移った翠雲寺が、いくつかの遺品を引き継いでいる。
地蔵の縁日にかけて行なわれた二十三夜待ち、猿の子奉納など、民俗的にも注目される地蔵である。