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能登の揚浜式製塩の技術
能登の揚浜式製塩の技術(のとのあげはましきせいえんのぎじゅつ)
揚浜式とは、入浜式に対応する呼称で、海水を人力でくみ上げ、砂の塩田に撒いて塩分濃度を上げ、釜で煮詰めて塩をつくる製法である。藩政期には能登の重要産業として奨励されたが、明治以降、瀬戸内の大規模な入浜式塩田、さらに化学製法におされて衰退の一途をたどり、昭和33年の臨時塩業措置法により、珠洲と輪島の3軒を残して姿を消した。その後2軒は廃業し、角花家のみが、幾多の困難を乗り越え、技術を伝承してきている。